祖父母の家をオートロックにしようかな

auto_lock関西のとある地域に昔からある私の家は、周囲を山々に囲まれたとてものどかな風景の中にあります。春には田んぼにつくしが生えて、私も昔は友だちとそれらをよく取りに出かけたものでした。
そんなとても牧歌的な地域性が、そこに住む人の心にもプラスに作用し、とても優しいご近所のそろった故郷となっていました。
実際に私が小学生のころは、学校からの帰り道に顔見知りのおばあさんが色々なお菓子をくれたり、「気を付けて帰りぃよ~」と声をかけてくれたりしたものです。

ですが最近では、そんな優しい故郷も状況が少しずつ変わってきました。私はつい先日、久しぶりに実家に帰ったのですが、その際に「近所の家にドロボウが入った」ことを知ったのです。
都会では珍しくもないようなありふれた事件ですが、こちらではついぞ発生したこともないようなことで、私は大きな衝撃を受けたのです。

そのショックは、私に「今後はこの田舎でも、犯罪が色々と起きてしまうのかもしれない」と思わせるのに十分でした。特にまだ若い父や母は良いとしても、年老いた祖父母の家は、こののどかだった地域の特性を受けてキチンとカギが掛からないような状態にあり、とても心配になったのです。
「おじいちゃん、おばあちゃんの家だけど、オートロックにしようかなと思うんだ」と、僕が父に相談するのはごく当然の流れでした。

子供のころの優しい風景を知っているだけに、僕としても非常に悲しい変化なのですが、ここでご紹介したように、近年は田舎も「オートロック」が必要になり始めているのかもしれません。